爽快な生き方を考える！

いよいよ、レコーディングである。緊張感のなか、ヘッドホーンをあてがい、マイクに向かう。私たちが

時折テレビで見る、レコーディングの様子である。その映像をイメージしてもらうと分かると思う。マイク

は、前部にメッシュが装着された本格的なものであった。初体験で望む私にとっては、収録するにあ

たり、予期せぬものとなった。例えば、高性能の集音マイクのため、あらゆる音を拾うのである。拍子

をとるために、手を腰部に当てただけでも小さな音を発すのだ。そればかりか、準備してきた歌詞用紙

の、僅かな擦り音さえ敏感に拾うのであった。なかなか、思わぬところで神経をつかったというのが本

音であった。さあ！それでは一番気になる、この曲をレコーディングするに当って、メインの唄い手の

決め手について、振り返ってみよう。いまこうして考えてみると、私自身が、いかに、いい加減な思い付

きで、彼女たちに依頼したかと思うと、一年たった今でも反省の念に駆られる。何せ、ふたりともその

日のうちに歌詞を渡し、ぶっつけ本番をさせたのである。思考錯誤の結果、結局、応援歌特有の調子

ということと、男性声質イメージの曲であるとの理由で、私本人が唄うことになったのである。はっきり

言って、少しばかり落ち気分ではあった。それは、前述したように曲があまりにもすばらしかったから

である。しばしの休憩をとったあとだったと思う、楽団１人さんを含む４人で検討した結果、彼女たちに

はサビの部分、各９ヶ所をコーラスとして唄ってもらうように決まり、収録は続いていった。

ＣＤ完成後の私の感想になるが、この曲のもっている性質、構成から考えてみても、最大効果を取り

込むことのできた作品になったのではないか思っている。

剣道を唄った曲、夢に挑戦！は剣士たちを全国大会へと導きたいという私の強い気持ちから生まれた

曲であるといえよう。残念ながら今一歩のところで全国を手にすることはできなかった。しかしながら、

素人の私が自前ＣＤをこのような形で実現できるとは夢にも思わなかった。このタイトルの夢に挑戦！

はある意味、私、そして関係者の夢を叶えてくれた、いわば、夢実現のシナリオと化していった。

最後になるが、その夢を、夢としてでなく、現実的なものにしてくれた楽団ひとりさんには、このブログ

をとおし、多大なる感謝の意を申し上げ、剣道編を完結としたい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おわり